男の子が描く絵と聞いて思い浮かぶのもといえば、機関車や飛行機と並び、最もポピュラーな乗り物である自動車ではないでしょうか。
ここでは私がオリジナルの自動車の絵を描いた手順を紹介しています。自動車のスケッチを描いてみたいけどわからないという方に参考にして頂ければ幸いです。
現在ではネットやテレビで様々な乗り物の活躍を目にすることができますが、私が幼い頃の車といえば四角い物というイメージでした。
しかし、1970年代に起きたスーパーカーブームの影響は、車の形に対するイメージに衝撃を与えてくれました。あの流れるようなフォルムがかっこよくて、ミニカーやプラモデル、または小さな文具から自転車まで、全てがスーパーカー1色の時代でした。
現在では一般の乗用車もクールなデザインの物が多くてつい見とれてしまう時も有ります。
そこで、自分だったらこんな形の車に乗ってみたいとイメージしたスケッチを描いてみましたので、素人の描く車を紹介します。
あくまでもSF好きな私が自由にイメージした絵ですので、現実の車の計算されたデザインとは似ても似つかないものですのでご理解ください。
まず最初に、車の基本的な構造がどうなっているかを理解する事から始めてみます。
基本となるタイヤの描写は、性能的にトレッド幅とホイールベースの比率が1.618が理想と言われているので、描写の参考まで。
斜めからの描写は遠近法を意識して描く。
タイヤの形状もよく観察して描きに慣れて行くことが大切です。
タイヤ:言うまでもなく前輪後輪の4本のタイヤで、描く際には左右のタイヤ間のトレッド幅と前後
のタイヤ間のホイールベースの幅が土台となります。
前 部 :衝撃から守るバンパー、車の顔でもあるグリル、エンジンを覆うボンネット、タイヤを覆う
フェンダーからなっている。
窓 :一番大きいフロントウィンドウ、ドアウィンドウ、サイドウィンドウ、フロント横の三角形
のデルタウィンドウ、後方にあるリアウィンドウがあります。
上 部 :屋根に当たる部分のルーフ
ド ア :フロントドア及びリアドア、フロントドアの両側にドアミラーがあります。
ピラー:ボディとルーフを繋ぐ柱で、フロントピラー、センターピラー、リアピラーがある。
後 部 :後部扉のリアゲート、衝撃から守るリアバンパー、タイヤを覆うリアフェンダーと前面と同
じ役割
他に、ドアの下のサイドステップ、空気の流れをよくするフロント・リア・サイド・テールゲートスポイラー等があります
未来の車を描く
未来の車に挑戦します。
最初に頭に浮かんだ未来の車のイメージを、細部とバランスを意識しながらスケッチブックに描いていきます。
定番ですが窓が大きく中が見えて、タイヤが球状をしています。
私はどちらかといえば外観より内装を見るのが好きで、特に運転する空間の狭い感じとメーター類の配置やシートの質感がオシャレな車にはとても感動します。
浮かんだイメージ通り後方から内装が見える感じで描こうと思います。
当然外観は後部を描くことになり、前部より複雑な形状なのでより難しいですが、いつもの通りバランスが整うまで描いては消しの繰り返しで描いていきます。
形のイメージを整理する
大まかな全体の形が落ち着きました。
外観は、全体の丸みを失うことなく輪郭線がスムーズにつながるように描きます。
内装はよく見えるようにしたため、いろいろ描き込んでしまいますがあまりゴチャゴチャした感じにならないようによく見直してスッキリした感じに修正していきます。
未来のイメージで描いたのでマフラーは描きませんでした。
ホイールも丸みを出して、テールランプはシンプルにわかりやすくします。
内装はスッキリしました。
細部を修正します。
徐々に細部を描き込んでいきますが、形をわかりやすいようにラインを入れ、不自然にならないように奥行きを意識しながら描く部分の大きさを変えて描いていきます。
ナンバープレートの設置スペースを作ることで、これは事ですをリアルにアピールします。
細部の線をハッキリと
描く形が明確になったら芯を削って細い線で、はっきりさせ、影を入れてゆきます。
細い線で仕上げていく作業はとても好きで、絵を描く上でとても気持ちのいい瞬間です。
世代的に、私が若い頃に読んできた漫画はほとんどが細い線で表現されているものが多かったからだで、自然と自分も影響されて細い線で一筆描きしている事が多かった。
そして少し影を入れて全体のイメージを確認したら、少しづつ濃くしていきます。
明暗を出して仕上げ
線と影にメリハリをつけてゆく。
線にメリハリをつけて各部分をぼかしながら明暗を入れつつ影を強調して車体を浮き上がらせます。
さらに細部を描き込んで、背景をさらっと目立たないように描きました。
完成です。